お知らせ|「行政とデザイン」から「福祉とデザイン」へ

2014年から九州大学田北雅裕研究室で取り組んでいた(そして、なかなか情報発信できずにいた…)本プロジェクトを「福祉とデザイン」と改め、新たに設立した「一般社団法人 福祉とデザイン」にて進めていくこととしました。

代表理事に酒井咲帆、理事/事務局として新開咲紀、田北は理事/ディレクターという立場で関わります。

福祉とデザイン: https://welfare-design.org

「福祉とデザイン」は、出会った人と共に生きられること、共に生きることを手放さなくてよいこと、そのために、デザインが持つ可能性を社会に実装していくことを目指しています。

制度的に見ると行政から「福祉」に絞った感じもしますが、行政と市民との接点に「福祉」の視点を見出すイメージに近いかもしれません。

行政の現場におけるデザイン(サービスデザイン/コミュニケーションデザイン)の必要性は、国内においてもDXの文脈はじめ、ずいぶんと認識されるようになってきました。

「福祉」の領域にデザインが浸透しにくい事実は変わりませんが、特に措置制度を基本とし、当事者(子ども)の権利や意思がコントロールされやすい社会的養育(養護)の領域においては、どのようにデザインと向き合うのか、センシティブな面を併せ持っています。

障害者福祉等に遅れるかたちで「アドボカシー」の必要性が問われ始めた子ども家庭福祉の中で、「行政以外の」主体とサービスの実装のありようも問われ始めました。そうした差し迫った現実に背中を押されたことも、法人設立に至った理由のひとつです。

とはいえ、理念は今までと同様です。切実に公共サービスを必要としている人たちを見据えたコミュニケーションデザインと、その持続を支える仕組み・場づくりを、出会った仲間たちとともに目指していきます。引き続きよろしくお願いいたします。

2022年8月26日 田北雅裕


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